興味深いですな その7
ヨーロッパの、例えばフランスが、メゾン(オートクチュールの店)から出発して、ものそのものの価値によってブランドを育てていったように、あくまで他人との違いにその価値を求めるとすれば、アメリカの文明は、「となりの奥様」がもっているものを同じように買いそろえることを無上の"価値"としてきました。
そして、広告はまさにそこに機能します。
この広告の働きは、一切を灰じんに帰して無一物になった戦後の日本で、文字通り、乾いた砂地が水を吸い込むように実体化しました。
なにより、戦後に日本が競って追い求めた価値(憧れ)は、アメリカの潤沢なものによってもたらされる夢のようなライフスタイルで、他のさまざまなマスメディアと同様に、広告もまた、このアメリカンライフのイメージを繰り返し提供し、消費者は、そのイメージの実現の手段として、となりと同じ商品を求めつづけてきたのです。